●で、勿論、スズキの影も形も無い。ほほう、情報どおりではないか。ハネも無ければ何にも無い。餌釣りのオジサン達はひたすらハゼを釣っておりました。これはいかん。どうすべきか。すると、流れの中央に近い岩に乗ってカニを餌に何か釣っていたオジサンが1名、休憩に入られた。ラッキー。
●すかさずその岩に乗り、流れの比較的急な、変化のある場所を集中的に狙ってみた。おや、上流のウィードが流れてきているのだろうか、細長いものがやけに引っかかりそうになるのが見える。なんだあ、どうもならんな! すると、流下しているはずの藻が上流に上って来るではないか。むむ、これは魚だ。サヨリか? 何だ? やけにフライにアタックしてくる。コツコツと手元に当たりの感触がある。よし! あ、駄目だ。それ! 何だ、合わない。
●しばらく続けているとガボッ、バシャっと来た。そら! と合わせると、フライのついていないティペットが宙を舞っている。何だ?切れたのか?でかかったのか? 夢中でキャストを繰り返す。やはり、細長い何者かがアタックしてくる。来るのだが乗らない。 1時間近く経過して、結局フライを3本切った時点でやめた。やめたところに先ほどのオジサンが来た。
●「お、フライってやつか。釣れるのか?」「ええ、さっきから何か喰ってくるんですけど乗らないんです。もう3本切られました。中には60センチ近いのもいるんです。あれは何ですか?」 こういう時は素直に教えを乞うのが一番である。「ああ、ダツだわ。1メートル位のもおるで。」 そうか、そうだったのか。8ポンドのティペットなんて、駄目ジャン!
●その昔、パナマ運河でトレバリーを釣っていた時に、2メートル近いダツを見たことがある。自分の足元3メートルくらいをすり抜けていった。その時は、あまりの大きさとのこぎりのような歯を見て、キャストも出来ず三平君の石化けのような姿で凍りついてしまった。 釣具屋のお兄ちゃんに話すと、60ポンドのナイロンでも切っていきますからね、ワイヤーじゃないと駄目です。とのことであった。
●で、ダツ用リーダー、作りました。がまかつのタチウオワイヤーの改造です。明日、リベンジします。もう、こうなったらやるしかありません。シーバスなんて、何処へやら。ダツは食っても不味いらしいですが、1匹釣るまでやったるぞ!
報告:S.T.(岡山県)
