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    <title>マルタの雑誌</title>
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    <description>季刊『フライの雑誌』web企画&lt;br /&gt;
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    <title>中山道の釣り旅　第22回「２つのランディングネット」</title>
    <description>ランディングネットは、もうずっと前から色々な人が作っている。私のお店にも、ランディングネットを専門に作っている会社のネットもあるし、バンブーロッドを作りながらランディングネットも製作しているビルダーさんのネットも置いている。

自分で物を作れる方々はう...</description>
<content:encoded><![CDATA[
ランディングネットは、もうずっと前から色々な人が作っている。私のお店にも、ランディングネットを専門に作っている会社のネットもあるし、バンブーロッドを作りながらランディングネットも製作しているビルダーさんのネットも置いている。<br />
<br />
自分で物を作れる方々はうらやましい。私は見せてもらってヘえー、と感心するしかない。そしてどうしても欲しくなったらないお金を出すしかない。そのわりに変なところがあって、何も満足に作ったことがないくせに、俺が本気になればだれにも負けないぞ、なあんて気持ちが体の中のどこかにうろうろしているのが、自分で感じられる時がある。そんな気持ちは良い物を目の前にしたときにうろうろし始めるからたちが悪い。いつか面と向かって勝負してみたいとも思うが、私の性格では逃げてしまうだろうな。<br />
<br />
良い材料を使い、時間をかけて、自分が気が済むまで<br />
<a href="images/DSCN0589.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0589.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
「小板橋さん、自分で作ったランディングネットがあるんです。」とそのお客様が言った。いつもお店に来てくださる方だが、ネットを作っているとは知らなかった。「渓流用よりは本流で使うような大きさなんです。２本ばかりよかったら置いてもらおうかと思います。東京の木場にある＜もくもく＞と言う木の専門店で、材料の木を色々見て買って試しました。ネットももちろん自分で編みました。そのうち持ってこさせてください。」とおっしゃった。これは楽しみだな。<br />
<br />
次の日の夕方、お客様は２本のネットを持って来てくれた。「では少し見させてください。」と私は言って、ネットを手に取らせてもらった。正直なところ、こんなに奇麗に、几帳面に作ってあるとは思わなかった。そんな言い方をすると作った人に申し訳ないが、普段お店に来ている時からは想像できない感覚で仕上っている。このお客様はいつもお店に来る前にきちんと電話をくれて、自分の欲しい物があるか確認してから、いらっしゃる。そういうところが作品に出ているかもしれない。けちのつける所がない。それも２本ともだ。<br />
<br />
私のお店には、プロやアマの方が作ったバンブーロッドや、手作りのフライリールをたくさん展示してある。ランディングネットもいくつか置いてある。ネットに限らずいつも感じることだが、プロではないし、専門の機械や道具があるわけでもないのに、ある意味ではプロを超えている感覚で物を作るアマチュアの方が世の中にはいらっしゃる。それはやはり気持ちの持ち方かもしれない。良い材料を使い、時間をかけて、自分が気が済むまでやりぬくからかもしれない。ぜひお店に置かせてください、と私は言った。<br />
<br />
「安中ネットって、どうですか」<br />
<a href="images/DSCN0606.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0606.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
ところで製作者の名前はどうしますか。小板橋さん悪いけど、自分の名前を出すのだけはかんべんして下さい。弱ったな、皆さん何か名前を付けていますよ。でも私の名前だけは絶対出したくないんです。何かないですかね、良い名前が。しばらく考えていたが、そのうち本人から、「安中ネットって、どうですかね」と言ってくれた。私が、それって面白いのではないですか。安中ネットと言えば、東京の人が作ったと思う人はいないでしょう。地元の人だなと思うじゃないですか。これに決めましょう。けっこう強気な人なのに、名前をつける時は意外と照れ屋なのか、素直だった。<br />
<br />
出来るだけ良い所にディスプレーして下さいね。と言われた。それがなんだか頭にプレッシャーのように残っていたので、お店の奥ではなく表側のガラスケースにディスプレーしてみた。すると、自分で言うのもおかしいがそのランディングネットがとても目だって見える。何かを主張して輝いているようだ。<br />
<br />
わがままを言って申し訳ございません<br />
<a href="images/DSCN0610.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0610.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
安中ネットを置いてから３日目、佐久の年券を下さいと、他のお客様がいらっしゃった。私はなんとなく、「今度２本ランディングネットを出してくれる人がいて、それが良い感じなんですよ。」と言った。「どこですか。」「ここです。」。お客さんは何も言わないが、なんだか気に入っているような顔をしている。そのお客様は、グリップがトチのほうがお気に入りのようだ。「デザインが良いですね。」「実は製作者もデザインが気に入っていると話していました。」。するとそのお客様は言った。「これを買おうかな。」<br />
<br />
私は少しあわてた。「申し訳ないんですがまだディスプレーして３日しかたっていないので、もう少し展示して置きたいんです。かってなお願いで申し訳ないんですが。」と言った。するとお客様は「ではこうしましょう。今度私が来た時に、まだこのランディングネットがあったら私が買いましょう。そういうことで良いですか。」。私はほっとして、「ほんとにわがままを言って申し訳ございません、助かります」と頭を下げた。<br />
<br />
さて、今度の『フライの雑誌』に写真を載せて、安中ネットをデビューさせよう。さっそく、アンクルサム青空スタジオで写真を撮る。この写真、けっこう編集部には受けが良いようだ。編集部のよいしょかもしれないが、「バンブーロッドやランディングネットをなんとか少しでも良く見える様に努力しているのが写真に出ていますよ。」なんて言われると、良い年をしていますが、また頑張ろうと思う私がいる。<br />
<br />
物を見るのでも、やはり私だけの感覚ではなく何人かの人に意見を聞いてみる必要があると思う。信頼できる人に意見を聞いて、私の感覚にズレがあれば微調整するし、感覚がズレていなければ、本当に良い物だと確信を持つことができる。私が変な方向に行かないように意見を言ってくれるお客様と知人達にはいつも感謝している。<br />
<br />
安中ネット（カリン）　　グリップ：カリン（紅白）／フレーム：バーズアイ・カリン・トチ・ブビンガ／手編みネット：パープル／内径約29.5ｃｍ×18.0ｃｍ／19800円（税別）<br />
<br />
安中ネット（トチ）　　　グリップ：トチ（縮み）／フレーム：タモ（縮み）・ウォールナット・トチ・コクタン／手編みネット：ベージュ／内径約29.5ｃｍ×18.0ｃｍ／19800円（税別）<br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2008-05-14T14:50:27+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=560651">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=560651</link>
    <title>今年もやってきました。</title>
    <description>●初体験から３年目。今年は山の雪も多く、水量もまずまず。毎日、瀬ではバシャバシャと励んでいる。
●風が強くキャストも厳しいが、風は強い方が産卵行動は活発なようだ。キャストの練習と思えば何ともない。がんばればがんばる程応えてくれる気前イイヤツ。



Hank...</description>
<content:encoded><![CDATA[
●初体験から３年目。今年は山の雪も多く、水量もまずまず。毎日、瀬ではバシャバシャと励んでいる。<br />
●風が強くキャストも厳しいが、風は強い方が産卵行動は活発なようだ。キャストの練習と思えば何ともない。がんばればがんばる程応えてくれる気前イイヤツ。<br />
<br />
<a href="images/080509.jpg" target="_blank"><img src="images/080509.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
Hankoya-Tera（福島県）<br />

]]></content:encoded>
    <dc:subject>マルタの雑誌</dc:subject>
    <dc:date>2008-05-09T10:29:13+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=547019">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=547019</link>
    <title>中山道の釣り旅　第21回「〈日本のチベット〉上野村いまむかし」</title>
    <description>　群馬県甘楽郡南牧村と多野郡上野村の境、塩之沢峠を抜ける湯ノ沢トンネル（3323ｍ）が開通して、上野村はアンクルサムからだいぶ近くなった。



　まだトンネルが出来る前、上州漁協松井田地区の理事と県水産の人といっしょに、上野村へ行ったことがある。上野村の...</description>
<content:encoded><![CDATA[
　群馬県甘楽郡南牧村と多野郡上野村の境、塩之沢峠を抜ける湯ノ沢トンネル（3323ｍ）が開通して、上野村はアンクルサムからだいぶ近くなった。<br />
<br />
<a href="images/DSCN0979_2.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0979_2.jpg.100px.png" width="100" height="74" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　まだトンネルが出来る前、上州漁協松井田地区の理事と県水産の人といっしょに、上野村へ行ったことがある。上野村のキャッチ・アンド・リリース区間がたいそう繁盛しているらしいので、上州漁協でも同じことができないか、という視察だった。フライショップをしている私に声がかかったのは、「おめいのやってるフライて言うやっだんベー。おめいが１番よく分かっているんだんベー。だから一緒に行った方が良いだんベー。」ということだった。<br />
<br />
笑いたければ笑えば<br />
<br />
　１台の車に４人が乗って、下仁田から上野村に向かった。ずいぶん細い山道を揺られていった。対向車が来たら危ない所も何ヶ所かあり急カーブもある。運転者がカーブでキュルキュルとハンドルを切るので、私の内臓は右へ行ったり左に行ったり、しまいには口数も少なくなってしまった。着くまでに我慢できるかどうかというくらいだった。<br />
<br />
　やっと上野村の役場前に着き、車から下りる事が出来た。最初に上野村の組合長に挨拶をした。まだ若いとは聞いていたが本当に若い。すると横にいた上野村漁協の若い女の人が「私、アンクルサムさん知ってます。」といきなり言ってきたので、ビックリした。普通どこの漁協の事務所でも60代以上の女の人がどーんと構えている感じだが、組合長が若いとその取り巻きも若いようだ。でも声を掛けてくれて悪い気はしない。先までのつらい車酔いがどこかに飛んでいってしまった。<br />
<br />
　その日は１年に１回、毎年やっているキャッチ・アンド・リリースのイベントの日だった。するとどこかで顔を見た面々が寄って来た。佐藤成史さんと里見栄正さんだ。やーしばらく。今日はなんだい。すると、「アンクルサムさん。」ではなく、「小板橋さん。」と声を掛けてくれた釣り人がいた。だれだろうと思い振り向くと、安中に住んでいる夫婦連れのお客さんだった。「毎年このイベントには参加しているんですよ。いつも１泊して皆の話を聞いたり、くじ引きをしたりして、とても楽しいですよ。」と、声を弾ませて話してくれた。<br />
<br />
　里見さんとは年齢が同じなので、同じ時代を生きて来たと言う親近感がある。たまに取材などでスタッフやディレクターが里見さんといっしょにお店に寄ることがあるが、皆決まってある所を見る。私と里見さんが並んでいるのを見て、笑いだすのを堪えているのが２人には分かっている。２人の気持ちは、笑いたければ笑えば、の境地だ。頭が２人とも○○ているのです。<br />
<br />
<a href="images/DSCN0572.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0572.jpg.100px.png" width="100" height="74" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　脅かしたり持ち上げたり<br />
<br />
　私は今から35年ぐらい前に初めて社会人になったとき、車関係の会社に就職した。こんなに内気な私が営業をすることになり、いったいどんなことになるやら、いつまでやれるか全く未知数だった。私は車の運転が好きではないから道もよく知らない。内気で道も良く分からない私が車の営業だなんて、人生どうなって行くのか不安で必死だった。<br />
<br />
　会社には営業課が４つあり、どういうわけか私は１番成績がいつも良い課に所属することになった。私が上野村に３トントラックを売りに行くことになったので、道を知らない私は、「上野村へはどのように行けば良いんですか。」と課の先輩に聞いた。<br />
<br />
　するとその少し癖のある先輩が、「上野村は日本のチベットと言って、物凄い山奥で道も狭く車がすれ違うのも大変で、かえって夜の方が対向車のライトが見えて危なくないんだ。行くだけで１日仕事になるぞ。車を崖に落とすな。無事に帰って来られるかどうか怪しいぞ。」と言った。いやな先輩に道を聞いたもんだ。するとまた違う先輩が、「上野村の手前の鬼石町は日本全国に石を売っているから、美人の嫁さんが多いんだ。よく見てきな。」と言った。脅かしたり、持ち上げたり、大変な先輩たちだった。<br />
<br />
　御巣鷹の尾根に日航ジャンボ機が墜落してから道路が広くなったが、当時は本当に狭かった。おかげさまで新車の３トン半のロングボディーが売れて納車できたが、下取り車がものすごく古くて、ブレーキも甘く、帰り道が大変だったのを覚えている。そのころはまさか後でトンネルが出来て、上野村と松井田がこんなに近くなるとは思わなかった。それに私がフライショップをするなんて、ゆめゆめ思わなかったし、日航ジャンボ幾が落ちるなんてことも分からなかった。<br />
<br />
<a href="images/DSCN0580.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0580.jpg.100px.png" width="100" height="74" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　透き通った注射器<br />
<br />
　当時、会社に上野村出身者の先輩がいて、そのお母さんが体を悪くして血液が必要になった。聞くと私の血液と同じで、直接上野村に行って私の血をあげないと駄目らしい。「お願いできるかい。」と頼まれたので、若かったし行きましょうと言うことになり、行った。病院に着くと、体のがっしりした白髪混じりの先生が、「良く来たね。この辺は景色が良いし、水がきれいでしょ。」と私の気分を落ち着かせるように言ってくれた。私の所も田舎ですとは言えなかった。<br />
<br />
　私はベッドに寝かされて、徐々に時間を掛けて血を抜くのかなと思っていたら、看護婦さんがとても太い注射器を持って来た。こんなので俺の血を抜くのかと、ちょっと面くらった。私には血なんて皆同じ色にしか見えないが、先生は、「これはきれいな血だ。あなた酒もタバコもしないでしょう。」と言った。私が「はい、しません。」と答えると、「こんなきれいな血なら患者さんも喜ぶね。また何回か来てください。」と褒められたのをやけに覚えている。<br />
<br />
　まもなく先生が空になった注射器を持って来て、「もう患者さんに注射してきましたからね。」と言った。さっきまで私の赤い血でいっぱいだった太い注射器は、いまはもう透き通っていた。上野村というと、３トントラックと血液と、この２つの話が印象的に思い出される。<br />
<br />
<a href="images/DSCN1000.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN1000.jpg.100px.png" width="100" height="74" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　こんなに立派なトンネルが<br />
<br />
　トンネルが開通してからのある日、お店の前に品川ナンバーの車が止まり、「上野村のキャッチ・アンド・リリース区間に来たんですけど、ベストを忘れてしまいフロータントも皆置いてきてしまって、帰る訳にも行かず困っていました。カーナビで調べたらお宅が専門店では１番近かったから来ました。どんなフライが良いですか。」と言って来て、フライを浮かせる薬とかリーダークリッパーとかを買ってくれた。<br />
<br />
　そういえば、安中の釣り人でも、けっこう釣りの上手な人が上野村には通っているようだ。素人より、意外と上手い人に人気がある釣り場のようだ。これは行って見る価値があると思い、私も上野村へ行ってみた。そのときに、湯ノ沢トンネルを初めて通った。こんなに立派なトンネルがこんな山奥にあって良いのだろうか。５分くらいで通りぬけてしまった。<br />
<br />
　上野村漁協の皆さんは、きさくで良い感じの人たちばかりです。お店から約45分くらいで行けます。これからどれだけ伸びるのか楽しみです。お店では、上野村の年券と日釣券を扱っています。皆さん宜しくお願いします。<br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）<br />
<br />

]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2008-04-17T02:04:28+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=523005">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=523005</link>
    <title>中山道の釣り旅　第20回「図書館で本をもらう／あの大きくて厚い洋書」</title>
    <description>市の図書館で、古い雑誌や本を市民に無料で1人5冊まで、頂ける日がある。市民には人気があって当日の会場はいつもひとだかりがすごい。だから他の人に取られない内に、自分が欲しいのか欲しくないのか分からないうちに、いただく本を決めなければならない。私の性格からす...</description>
<content:encoded><![CDATA[
市の図書館で、古い雑誌や本を市民に無料で1人5冊まで、頂ける日がある。市民には人気があって当日の会場はいつもひとだかりがすごい。だから他の人に取られない内に、自分が欲しいのか欲しくないのか分からないうちに、いただく本を決めなければならない。私の性格からすると、どうも苦手なジャンルである。無料が嬉しいくせに、恥ずかしい気持が結構な割合で心の底にあるのが分かる。<br />
女の人はバーゲンで慣れているのか、隠し玉を何人も用意している。それは子供である。私なんか順番を待っている時もうつむきかげんで早く終わらないかなという心境なのに（自分で来たくせに）、女の人は子供を3人ぐらい連れて、それも赤ちゃんから幼稚園ぐらいの右も左も分からないような子供まで勘定にいれて、さらに旦那まで家族総動員でやってくる。真剣勝負をしながら女どうしで世間話を楽しむくらいの余裕がある。<br />
<br />
せっかく早く行ったのに失敗する<br />
<br />
私は今回は、早く行こうと決めていた。今までの経験上、開始から5分も遅れると、もう勝負あったという感じになってしまう。そこで30分ぐらい前に行くと、入り口に3人ほど待っている程度だった。知り合いの市役所の女の人が通りがかって、小板橋さんまだ早いからそこの部屋でお茶でも飲んで待っていたらと言われたので、ついふらふらと部屋に入ってお茶を飲みはじめてしまった。<br />
昨日私は高崎のギャラリーへ写真展を見に行っていた。新聞社がいくつか来て写真を撮っていたので、ひょっとしたらその記事が載っているかもと、近くにあった上毛新聞を開いてみた。すると写真がいくつか載っていた。なんと何枚もある写真の中で、私のだけ１人で大きくドアップで写っているではないか。それもなんだかカメラを意識した嫌らしいポーズででかでかと載っている。とても恥ずかしくなったが、でもちょっと嬉しくてまんざらではない。なあんて、しばらく写真と記事にひたっている内に、外が騒がしくなっている。<br />
出てみたら、さっきまで３人ぐらいしかいなかったのに、あれあれもう５０人ぐらい並んでいるではないか。たちまちさっきの（やった―）というほのぼのとした気持ちが吹っ飛んだ。最初から並んでいれば３番目だったのになあ。今ははるかかなたに先頭が見える。５０人の内７人か８人が男で、後は全部子連れのお母さん方だ。すると図書館に勤めている同級生のフーちゃんが出てきて言った。フーちゃんは私よりずいぶん若く見える。<br />
「今回は本の部数が少ないので、申し訳ないのですが、お子さんを連れて来たお母さん方は今回に限りお子さんは遠慮して下さい」。<br />
それまで余裕な感じで友人同士で談笑していた女性軍も、子どもという隠し玉をなくしたためか、急に戦闘態勢になった感じだ。<br />
<br />
フライフィッシングって、まだ良く分からない<br />
<br />
順番が来て最初に私の目に飛び込んで来たのが、開高健さんがモンゴルでイトウの１２０ｃｍを軍手でむんずとつかんでいる、雑誌の表紙写真だった。イトウの腹の白と軍手の白、イトウの体の茶色、開高さんの着ている服の茶色が、申し合わせたように決まっている。また笑顔が良い。生まれたての赤ちゃんのようになんの邪念もない。大人が気が付かない内に大人自身が赤ちゃんに微笑んでいる感じのようだ。私を待っていたような開高さん特集との出会いだった。こんなにごった返している安中市立図書館の中で、この雑誌を手に取るのは、まさしく私しかいないだろうと思った。<br />
私の印象では、開高さんは釣りをするとき一心不乱に集中している。まるで時間が止まったような時間を過ごしている。私は釣りで今までこんなに贅沢に時間を過ごしている人を知らない。普段せこせこした釣りをしている自分が悲しい。でも地元の碓氷川で１８ｃｍぐらいのヤマメをヒットした時は、それでも自分は充分満足する。どうしてなんだろう。フライフィッシングって、まだ良く分からない。<br />
<br />
「あの大きくて厚い洋書」<br />
<br />
去年、お店の近くに大型のチェーン書店が出来たのでよく寄るようになった。釣り関係の雑誌もちょこちょこと見てみるが、フライフィッシング関係の本や雑誌はほぼ見当たらないと言って良いぐらいだ。これでは盛り下がってしまうなと思う。ぱらぱらと見ていると、ある雑誌で「釣り本」の特集をやっていた。<br />
私のお店で、ある洋書のフライフィッシングの大型本を何年か前に仕入れた。ビニールでカバーをしてお店のウインドウに何年もディスプレイしてあるが、お客様には大き過ぎて目に入らないのかもしれない。もしくは大き過ぎて関係ないやと思っているのかもしれない。<br />
「フライの雑誌」の編集部に聞いたら、こちらが書名を言う前に「あの大きくて厚い洋書」で通じてしまった。好きな人がいるので古本の市場ではけっこうな値段がついているらしい。その点、なぜか私のお店にはダンボールに包まれた新品がまだ何冊かある。今どき新品があるお店は少ないのではないか。<br />
バンブーロッドは通信販売できませんが洋書なら県外の方にでも送ることができます。田舎にはけっこうこういうお宝が眠っています。<br />
<br />
<a href="images/DSCN0531.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0531.jpg.100px.png" width="75" height="100" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
■「ＦＯＲＧＯＴＴＥＮ　ＦＬＩＥＳ」<br />
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<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）<br />

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    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2008-03-13T12:03:54+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
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    <title>中山道の釣り旅　第19回「白戸さんのバンブーロッドと阿久沢さんのフライは予想外の反響でビックリ」</title>
    <description>あんなに色々話しを聞いてくれたんだから、何か買わなければ



「フライの雑誌」に広告を出しているので知っている人は知ってくれていると思いますが、私のお店には70本以上のバンブーロッドを常時展示しています。お店は交通の不便な場所にあるので、バンブーロッド...</description>
<content:encoded><![CDATA[
あんなに色々話しを聞いてくれたんだから、何か買わなければ<br />
<br />
<a href="images/DSC_0396.gif" target="_blank"><img src="images/DSC_0396.gif.100px.png" width="66" height="100" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
「フライの雑誌」に広告を出しているので知っている人は知ってくれていると思いますが、私のお店には70本以上のバンブーロッドを常時展示しています。お店は交通の不便な場所にあるので、バンブーロッドに興味がある関東地区のフライマンでは車で来てくれます。会社の出張ついでの人も寄ってくれます。ありがたいことに、今日はお店やっていますか？と確認の電話を入れてくれる方もいらっしゃいます。遠い所から来てくれる方も多いので、お店が閉まっていたら泣くに泣けないですよね。<br />
今日は、多摩ナンバーのお客さんが午後２時過ぎに、やはりバンブーロッドを見に来てくれた。自分はこう言うぐあいにバンブーロッドを使いたいんですけどどうでしょうか、と結構長い間自分の思っていることを話してくれます。そうですよね。まだ、バンブーロッドを使ったことがなければ、聞きたいことや不安に思っていることが沢山ありまよね。それでもある程度納得がいけば、また考え方も違ってくると思います。自分が思っていたことを聞き終わると、急にほっとするのか、ロッドの展示スペースを離れてマテリアルなどを見始めてくれる。<br />
あんなに色々話しを聞いてくれたんだから、何か買わなければ悪いと思って、秘かにマテリアルを見ているのが私には分かります。でも気にしないで下さい。お客さんの知りたいことを分かっていただければ、私はそれだけでＯＫです。本当に気にしないで下さい。<br />
<br />
じつは私も３回も通り過ぎてしまったんですよ<br />
<br />
あのう、駐車場はどこにあるのですか。申し訳ないのですが駐車場はお店にないので、これこれの所に車を置いて来てくださると、助かります。近くに駐車場はありますか。脇道に入り、石垣の高い方ではなく低い方に車を止めてください。そこは大丈夫なんですか、とお客さんが聞くので、そこはお寺さんの私道なのですが、私は檀家なので大丈夫です、お寺さんに言ってありますから。ずい分真面目な人なんだな。多摩ナンバーなのに自分の考えが決まれば、また来てくれるつもりの様だ。<br />
私のお店は小さいから、すぐに分からなかったでしょう。いや、カーナビにお宅の電話番号を打ちこんだら出ましたよ。それに、と言って看板を指差してくれた。このお客さんは落着いているな。普通２回か３回往復してしまうお客さんが多いんですよ、だからお店が分からないなんて電話があると、私がお店から上半身を出して、ここです、ここですと手招きするんです。するとお客さんが何だか急に、にやにやしだして、じつは私も３回も通り過ぎてしまったんですよ、と言った。申し訳なかったですね。<br />
お客さんによっては今時駐車場ぐらい作っておけよと思っている人もいると思いますが、本当はその通りで、大変申し訳ないと思っています。今度初めてカラーで「フライの雑誌」に宣伝を出したものですから、今までいつか行って見ようと思っていた方も、背中を押されたような気がしてと来てくれたり、電話を入れたりしてくれている様子です。そんな感じでやっているフライショップです。<br />
<br />
自分が選んだバンブーロッドで早く釣りに行きたい<br />
<br />
<a href="images/DSCN0536.gif" target="_blank"><img src="images/DSCN0536.gif.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
また第79号の広告では白戸ロッドさんがリーズナブルな価格で出ているものですから、カラーのお陰なのか、お客さんもこれまではヘェーぐらいに思っていたのがこれは行ってみる、あるいは電話をかけてみる価値があると思ったのかどうか、とくに県外のお客様からの問い合わせをたくさんいただきました。<br />
私は、遠くのお客様からの電話の問い合わせには、ぜひじかにお店に来て、白戸ロッドをはじめ７０本からあるバンブーロッド（トンキンケーンや真竹や女竹）をご自分の目で見てみませんか、といいます。丸や四角や５角や６角や、非売品のバンブーロッドやハンドメイドのリールも手に取って見てください。デモ用のバンブーロッドは自分のリールを持ってくださればキャステイングをしてもらうこともできます。自分が良いなと思ったものを見て触って振るだけでも、写真を見ているだけよりは全然違うと思いますよ、とお伝えします。<br />
今までこういう様に、お客さんの目を見て、お客さんの不安がなくなるまでとことんまで話をしてきました。自分が選んだバンブーロッドで早く釣りに行きたいと言う気持ちが顔に出ているのが私にもひしひしと感じられて、納得してもらえます。そんなやりとりの中でバンブーロッドを買ってもらっているので、今まで1本だけと言う人はほとんどいらっしゃらなくて、多い人は10本以上買ってもらっています。<br />
それなので、大変申し訳ないのですが、お客さんに電話で好みを聞いて、本人でもない私が分かったような感覚で、調度良さそうなのがありますから、なんてバンブーロッドを送る気持にはなれません。今まで1回も電話での話しだけで売ったお客さんはありません。広告まで出しているくせにそりゃないだろうと、遠方のお客様のお叱りの声が聞えてくるようですが、この考え方でやって行こうと思います。お客さんが納得して買ってもらうのが1番だと思う私には、そういうやり方しかできません。今の世の中はインターネット時代ですが、こういうお店が1軒ぐらいあってもどうでしょう。<br />
<br />
あとは時代の流れにどれだけ私の意志を貫けるか<br />
<br />
<a href="images/DSCN0282_2.gif" target="_blank"><img src="images/DSCN0282_2.gif.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
そんなころ、「フライの雑誌」の編集部から電話があった。私は少し興奮気味に、じつは今回の広告は今までになく反響があり驚いているんですよ、県外からの問い合わせが多くて、驚いているんです。でも私は、やはりよくお客さんの話しを聞いて、バンブーロッドを見て触って感じてもらって、本人がこれだと決めてもらうのが1番だと思っている人間なんです。だから県外から来た通信販売のお申し込みには、申し訳ないんですがお断りをしているんですよ。編集部の人がどれだけ頑張ってくれているか良く分かっているだけに、申し訳ないと言う気持で一杯なんですよ、と言った。<br />
「そんなに反響があったんですか。」。「そうなんですよ。」「残念ですよね。もったいないですね。」。編集部の人はこんな程度の言葉をかけてくれたが、本心はどんなだったろう。それでも、「今どきこんな商売をしているフライショップは日本広しと言えどもほとんど聞いたことがありません。」と、そこは編集部だけにやんわりと私に言った。<br />
釣り関係の知人にこのことを話すと、知人は「私もインターネットで買物をしますが、バンブーロッドとなれば話しは違います。見に行きますよ、触らせてももらいますよ。できればキャステイングもさせてもらいますよ。でもね、あなたの商売としては、通信販売をしないのはどうか、と思います。」と言ってくれた。<br />
本当に的を得ている、ありがたいアドバイスだ。この知人はいつも大事なことをさりげなく話してくれる。あとは私がこの時代の流れに、どれだけ私の意志を貫けるかだな。田舎でやっているからできる話しだとは思うけど。<br />
そんなわけで、県外もしくはお店に来ることができない遠くのお客様には、ご迷惑をかけて大変申し訳ないと思っています。お店へ遊びに来てくれれば、楽しんでもらえると思いますのでよろしくお願いします。<br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）<br />

]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2008-02-18T14:31:04+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=482075">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=482075</link>
    <title>中山道の釣り旅　第18回「カモの７羽の子供」（２）</title>
    <description>堰堤からタヌキが転がり落ちた
</description>
<content:encoded><![CDATA[
堰堤からタヌキが転がり落ちた<br />
<a href="images/<a href="images/DSCN0025.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0025.JPG.100px.png" width="75" height="100" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　次の日、いつもの溜まりから確認したがカモたちはいない。あれー、と思った瞬間に池の真ん中辺りが急に波だった。泥とおんなじ色の物体が、私になれなれしく近づいてくる。よく見るとグレーの尾ひれだ。気がつくと私の近くに３匹はいる。なんと70ｃｍ級の真鯉だった。<br />
　中瀬橋の上で上流を見ていたら、堰堤の上をものすごい勢いで駆けて行く動物が目に入った。尾っぽの太さでタヌキだとすぐに分かった。えらいスピードで駆けて行ったもんだから、突き当たりのコンクリートの堰堤から転がり落ちたが、さすが天然のタヌキで、運良く生えていたつる草に助けられて途中で引っかかった。たまたまそこにしか生えていなかったのに。<br />
　もしかしてそのまま川に落ちたらタヌキはどんな行動をとるのかと、可哀相なことを期待してしまった。早起きをしてもカモの親鳥と子供たちには会えないが、碓氷川の懐深い自然とそこに生きる動物たちに、（まだ朝だけど）乾杯だ。<br />
<br />
その日は突然やってきた<br />
<br />
　気分転換にいつものコースと違う道を４日前から歩いている。田んぼには水をはられている。濃い緑のイネの苗が、田植えからいく日かがたって、田んぼになじみ始めている。<br />
　農家の生まれではない私は、田んぼの広さをどう表現していいか分からない。道路の左側がいちめん田んぼになっている。その奥の方には20年以上はたっている家々が見える。昔は松井田駅の突っ込み線と言って、汽車の入替えがあったところで、ほとんど家はなかった。さらにその奥には中仙道沿いのもっと古い家々が見える。<br />
　その上に適度に低い山がずーっと連なっている。丘の中腹にはバイパスが通っていて、大型車が通ると、そこがバイパスだと遠くからでもよく分かる。平らな田んぼの奥にこんもりした山々の高さが、何ともよい感じだと思う。昔、松井田城があったのはこの辺りだ。ここから見る景色もいいな。田んぼのイネの青さが景色をいっそう引きたてている。鑑賞にふけっていると、どんよりした空にいきなり黒い物体が現れた。<br />
　あー、鵜か。鵜が田んぼに舞い降りていく。…なんてあまり聞かないよなと思う間もなく、それがあのカモだと気づいた。どう見ても、大人のカモだ。<br />
　カモは浅い水の上を滑るように泳いでいく。私からだんだん遠くなる。イネの苗で見えたり見えなかったりするが、ときどきあのアラビア数字の２の形の顔をイネの間に見せてくれる。<br />
　次の田んぼに移るときに土手に出て、私に全身を見せてくれた。なんと大きいことか。さらに次の田んぼに飛びこんだ。しばらくすると、あれ、１羽じゃない。ポコポコ頭が見えては消え、また現れる。いったい何羽いるのか、６羽か７羽で最後が微妙に勘定できない。<br />
<br />
親より子の方が数倍神経質なんです<br />
<br />
　最後にカモの親鳥と子供７羽と別れてから、数えたら25日目の出来事だった。私は恥ずかしいが、カモの子供たちが見たくて碓氷川の同じ溜まりへ、25日間ずっと通っていたという愚か者です。<br />
　最後に見たときはいかにもまだ子供という感じがした。しかし目の前にいる子カモは、もう大人の大きさだ。私が見ていることも忘れて、７羽が仲良く並んで、私にお尻を振り振り遠のいて行く。<br />
　不思議なもので、あの時の子供かと思うと体格は大人だが、どことなくおどおどしている気配を感じる。親鳥の落着きはらった風格になるにはまだまだだ。親鳥より子供の方が数倍神経質なんですと、島田さんが話してくれたのを思い出した。<br />
　ちょうど今は島田さんがコイに餌を与えている時間帯だ。私にカモの子供たちを教えてくれたのは島田さんだが、島田さんもここのところずっとカモたちを見つけられていなかった。やっとカモの子供を見つけましたよと報告したかった。なにせ25日間あきらめなかったことのご褒美だ。<br />
<br />
その田んぼは、じつは…<br />
<br />
　足取りも軽く橋まで行くと、島田さんらしき後姿が遠くに見えた。あまり近くで声を掛けるとビックリするだろうから、少し離れたところから「おはようございます。」と声をかけた。<br />
　無駄口を言わず単刀直入に、「島田さん、いたんですよ。」島田さんもそれだけですぐに分かってくれた。<br />
　実はこれこれしかじかでと話すと、島田さんは一歩引いたような表情になって、「カモが田んぼに入るとお尻を振り振り草を食べるから、そのお尻が苗を折ってしまってあまり良いことではないんですよ。」と言った。なんだか島田さんの話ぶりが急に農家の人っぽく、専門的に聞えた。島田さんの顔付きがいつもと違い、弱ったようだ。<br />
　つづけて島田さんが少し辛いような声で、「小板橋さんがカモを見た田んぼは、じつは私の家の田んぼなんです。」と話してくれた。なんて不思議だろうと私は思った。島田さんの手のひらから直接餌をもらった親カモの、その子供たちが大きくなり、飛べるようになったら一番最初に島田さんの田んぼに飛来した。ドラマチックな話だと思います。<br />
　島田さんは「苗を折られたとしてもカモたちが悪いわけではないので…」と、落ち着いていた。さすが年の功だ。<br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2008-01-21T12:04:30+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=464160">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=464160</link>
    <title>中山道の釣り旅　第17回「カモの７羽の子供」（1）</title>
    <description>最初の子供は１１羽いた


　帽子をかぶり肩から年代物のバックを吊るし黒い長靴をはいて出かけるのが島田さんのいつものスタイルだ。最近会うと長く話すようになった。
　大分前、河原にワンちゃんを連れてきている人がいて、水たまりの畔でカンを叩いているような音...</description>
<content:encoded><![CDATA[
最初の子供は１１羽いた<br />
<a href="images/DSCN0015.jpg" target="_blank"><img src="images/DSCN0015.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　帽子をかぶり肩から年代物のバックを吊るし黒い長靴をはいて出かけるのが島田さんのいつものスタイルだ。最近会うと長く話すようになった。<br />
　大分前、河原にワンちゃんを連れてきている人がいて、水たまりの畔でカンを叩いているような音が聞える。何をしているのかなといつも気になっていたことはなっていた、のだがそれが島田さんで、カモに餌を与えていたことが分かった。自然の鳥にそう言う事をしてほんとは良いのか分からないが、カンの音が聞こえる範囲にいるカモは寄って来て島田さんの手から直接餌を貰って食べると島田さんは話してくれた。<br />
　大人のカモが４羽いるそうだ。島田さんが入院している間にだれかエアガンで撃ったやつがいて、羽が傷ついたと言っていた。それからここに近づかなくなったらしい。最初の子供は１１羽いたが今は７羽だそうだ。<br />
<br />
ぼーっと見ている私<br />
<br />
　テレビで、都会ではカモの子供が人間が作った小さい池に飛び込んで、親の後に続いている光景を流していた。都会も大変だけど自然の中のほうが危険はいっぱいだと思う。トビはいつも空高く気流を探し、ゆっくり歌の文句じゃないけれどくるりと輪を描いている。実際もまさしくそのとおりで、ずーと首が痛くなるまで見ている私です。<br />
　トビが碓氷川でハヤなどを捕まえて飛び去るのを何回か見ている。空からいきなり魚をつかむシーンも見たことがある。「野生の王国」というテレビ番組があったが、自分の前で繰り広げられている出来事はテレビの枠をはるかに越えている。<br />
　山がきれいだ川がきれいだと、人間の感覚とは違う領域で毎日食うか食われるかのせめぎ合いが行われている。平日の昼間、必死で仕事をしている人もいるだろう。私は今の自分を忘れ、ただ目の前の出来事をぼーっと見ている。<br />
<br />
糸が悪さをする<br />
<br />
　島田さんにカモの子供のはなしを聞いた翌日、いつものコースを変更して橋の下にそっと顔を出した。橋の上流に親鳥と子供が群れて水の上に浮いている。６羽までは何とか勘定できるがすぐ動いてしまう。７羽いることが分かった。<br />
　カモの子供を一度に７羽も見るのは初めてだ。親鳥は７羽の子どもたちからすこし距離をおき、１羽づつ目を配っている。大変だと思うが私が見てもなにか余裕があるのが分かる。まるで鵜匠だ。<br />
　人間が鵜飼いをやる場合は糸がついている。それはそれで物凄いテクニックだろうが、自然で糸がないということは自由だということだ。フライフィシングは糸がついている、そのため皆んな苦労する訳だ。糸が悪さをして不自然になってしまうので、魚に気づかれる。<br />
<br />
ひげなんか生やしやがって<br />
<br />
　私はカメラを構え、たまりに泳ぐ子供たちのシャッターチャンスを狙うが、糸がついていないから言う事をきかない。親鳥が下流に泳ぎ出したら子供たちがいっせいに親鳥の後ろへついて泳ぎ出した。よくテレビで見る光景だ。<br />
　子供たちは固まりになって親鳥より先に泳いでいった。あれあれと思っていたら１羽だけ大分遅れていた。親鳥はしっかり数を勘定しているんだな。その１羽が追いつくとまた親鳥が先頭になって泳いでいった。<br />
　下流に泳いで行く時、私に対して目で、お前どこの馬の骨だ、ひげなんか生やしやがって、と言っているようだった。私が必死で写真を撮ろうとしていたのがこわかったのかな。親鳥の目がおびえたように用心深く、こちらに集中していたように見えた。<br />
　それからしばらくカメラを担いで川に通ったが、なかなかカモの親子には会えなかった。10日以上通った後、川から大分離れたところで会った。親が１羽黄色い旗をくわえて、子供が２羽で横断歩道を渡っている。なかなか会えないのになんでこんな所で会えたのかなと良く見ると、交通安全マナーの旗だった。旗の中の絵の白鳥が私にはカモに見えた。<br />
　カモに幾日も会えなかったので、白鳥がカモの親鳥と子供に見えたのだろう。カモたちはどこヘ行ってしまったのだろう。<br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2007-12-28T18:26:40+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=448503">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=448503</link>
    <title>中山道の釣り旅　第16回　「電車で来たバンブーロッド」</title>
    <description>こんどの日曜日、バンブーロッドを持って行きます


　白戸さんから電話があった。バンブーロッドが数本完成したので、こんどの日曜日、そちらにバンブーロッドを直接持って行きたいとの電話だった。
　そういえば、ずっと白戸さんに会っていないな。最近はロッドも宅...</description>
<content:encoded><![CDATA[
こんどの日曜日、バンブーロッドを持って行きます<br />
<a href="images/DSCN0194.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0194.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　白戸さんから電話があった。バンブーロッドが数本完成したので、こんどの日曜日、そちらにバンブーロッドを直接持って行きたいとの電話だった。<br />
　そういえば、ずっと白戸さんに会っていないな。最近はロッドも宅配便で来ていた。でも白戸さんが最初にバンブーロッドを見せに来た時は、私はてっきり車で来ると思っていたら、わざわざ神奈川県から大型のスクーターで来てくれた。スクーターの後ろに、ケースに入れたバンブーロッドが何本かくくりつけてあったのを、季節は忘れたが印象的に覚えている。<br />
　「本庄あたりに入ると急に風が冷たくなりますね」。やはり乗用車では分からない自然の感覚がスクーターに乗るとひしひしと体に染み込むのだろうな。私の二番目の姉も神奈川県にいる。朝に神奈川を出ても、松井田に着く時はたいがい午前11時か午後２時ごろになる。家庭があるから大変なんだろうな。姉はもちろん電車で来るのである。そんなところから白戸さんが電車で来てくれると言うのである。<br />
　私は「電車でわざわざバンブーロッドを持ってこなくも宅配便で送れば結構ですよ」と言ったが、「小板橋さんのお店にある他の方のバンブーも久し振りに見たいもので」と白戸さんは言う。私は「ほんとに良いんですか。こちらは朝晩冷えこむ季節になりましたよ」と言った。<br />
　白戸さんが風邪気味だと話していたこともあり、私は心配だった。「何時ごろ来ますか。」。「午前10時ごろ行きたいと思います。」。「では高崎駅に着いたら電話をください。松井田駅まで車で迎えに行きますから。」と、電話を切った。<br />
　午前10時ということは朝何時に起きるのだろうかと、余分な心配までしてしまった。新幹線で来れば早いよとあとで知人が言っていたが、私はそのとき新幹線と言う手があることをまったく気がつかなかったのです。<br />
<br />
さっそくバンブーロッドを見せてもらった<br />
<a href="images/DSCN0174.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0174.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　次の日曜日、午前９時過ぎに「今高崎駅に着きました。」と電話があった。ずいぶん早いな。これは新幹線で来たのかな。とりあえず松井田駅までレッツゴー。<br />
　白戸さんと会うのは久しぶりだ。顔が分かるかな、なんて思いながら駅に行く。白戸さんがビニールに包まれたバンブーロッドを少し上げて、にこにこしながら一番最後に階段を降りてきた。<br />
　どうもどうも久しぶりです。今日はお店の前の旧中山道が身体障害者の皆さんのマラソン大会で通行止めなので、少し歩いてもらいます。悪いですね。（身体障害者の選手と健常者が助け合い何キロか歩く速度でマラソンをします。もう15回にもなるそうです。ＮＨＫのウオーキングの番組で講師をしていた増田明美さんが毎回参加しています。県外からも大勢参加しています。お祭りやパレードほど応援をしている人は少ないが、参加している選手は元気いっぱいで、何だかこっちまで元気をもらったような感じがします。）<br />
　お店に着いて、一服することなしに、さっそくバンブーロッドを見せてもらった。いつも感心するのですが、白戸さんは何ヶ所か、いつも新しいことをして来てくれる。今回のスライドシートも面白いし、フェルールキャップも今回が初めてだ。普段そういう物はついていないため、ついしまう時に「小板橋さんキャップ、キャップ」と言われてしまう。キャップも手が込んでいてセンスが良い。竿袋はおふくろさんが作ってくれるらしい。<br />
　私が「竿袋の入り口は２ヶ所に分かれていないのですか」と聞くと、おふくろさんが「面倒くさがって、やってくれないんですよ。」ということだった。そうしてある方がいいことは白戸さんも充分分かっているが、自分でやろうとするとおふくろさんがミシンを壊されると思うらしく、駄目らしい。私もそれ以上のことは言えなかった。<br />
　白戸さんのえらいところは、前回指摘した箇所をきちんと意識して作ってあることだ。指摘してなんて偉そうなことを言ってすいません。<br />
　安いバンブーロッドだから、なんて思われたくないことと、お客様にがっかりさせたくないため、白戸さんが毎回色々工夫して腕を上げているからで、じつは本人が一番びっくりしているようです。でもほんとにパーツなども良くなっているし、ロッド製作の本数をこなすせいか、毎回良い感じになってくる。私は本人を前にあまり褒めることはしないし、まだまだとはっぱをかけているところです。完成するたびに良い感じですが、これからですから見守ってやってください。<br />
　検品が済んでちょうどお昼の時間になった。せっかく神奈川県から電車でバンブーを持って来てくれたので、今日は私がお昼を奮発しようと思った。白戸さんが好きかどうかわからないが、松井田にはなかったような洒落たおとうふ専門店が最近できたので、電話を入れると、今日は予約の他は全部お断りしているんですと言われてしまった。<br />
<br />
トンキンケーンはオーブンを使うが<br />
真竹や女竹は国産だから火鉢で。<br />
<a href="images/DSCN0118.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0118.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　あれー、弱ったな。残念。松井田にもこんなお店があったんですか、と驚かそうと思ったのに。<br />
　しようがないので、他の美味しい店はどこかと考えた。サミーのハンバーグか、上の家のカツ丼か、すかやのそばか。白戸さんに聞くとそばがいいと言うことで、すかやのそばに決まり車で出かけた。エビ天付きの盛りそばを白戸さんは注文した。私は盛りそばにミニセットのトンカツ丼をいただいた。<br />
　店のなかを見る限りそんなに混んでいないのに、前に来ていた４人連れのお客さんが注文をするので「すいませんすいません」を何回繰り返してもお店の人が出てこない。私はそれを見ていて、地元のお店なので何だかこっちまでがお客さんに申しわけがないような気分になって来た。<br />
　ようやく奥からお店の嫁さんらしき人が、慌てるでもなく淡々と応対をしていたのが、やはり田舎なのかなと思う。そんなことを横目で見ながら、白戸さんに「今朝何時に家を出て来たのですか」と聞くと、「朝５時半に出てきました。」と言う。<br />
　新幹線で来たのかなと思っていたら鈍行だった。なんとそんな時間に大変だったでしょう。白戸さんは「朝早いのは平気です。学生のころ山岳をやっていたので、４時間５時間歩くのも苦になりません。」と言った。<br />
　信越線で松井田に来る途中、電車が２両でした、良いですね。でも椅子が合い向かいで、向かいに座っていた小さい子が白戸さんのバンブーロッドをどのくらいの強さかわからないが、とにかく蹴ったらしい。それが分かっていたのに親は注意しなかったと話していた。やめるように言ったのですかと聞くと、おっかないおじさんだと思われるのがいやで黙っていた、と白戸さんは話した。<br />
　白戸さんは優しい人なんだな。ロッドはしっかり梱包してあるから異常は無かったが、弱った親だな。<br />
　もうひとつ、白戸さんは凄いなと思ったこと。「トンキンケーンは外国から来た竹だからオーブンを使いますが、真竹や女竹は国産だから火鉢で火入れをしています。真竹や女竹にオーブンは使っていませんよ。」と言っていた。<br />
　それは私には初耳だ。とても良いことだと思います。これはますます白戸ロッドが楽しみだ。<br />
<br />
二人で妙義山に行った。<br />
こういう奇岩の山は珍しいでしょう。<br />
<a href="images/DSCN0169.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0169.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
　白戸さんとは年齢が近いせいか趣味も合うようだ。白戸さんは神社仏閣、美術舘めぐりが好きなんだそうだ。弱ったな。そう聞いてしまったので、私はいけない癖が出てきてしまい、すかやの近くにあるお宮さんへ、そのまま白戸さんを案内してしまった。<br />
　けっこう良いですね、なんて言うもんだから、もう止まらない。近くの不動寺にも案内してしまうと、白戸さんが心配して「お店は大丈夫ですか。」。私は「んー、シーズンオフだから。」なんて答えました。<br />
　「白戸さんは何時の電車で帰るんですか。午後３時５分ですか、じゃあちょっとまだ紅葉には早いけど妙義山に行っちゃいましょう」ということになり、妙義山にも行った。「こういう奇岩の山は珍しいでしょう。」。「凄いですね、中国の山水画の世界ですね。」…。<br />
　山岳部にいたせいか、白戸さんはやはり山が性に合うようで、気持が良さそうだ。眺めの良いところで車から下界を見ると、いつも見なれている私も天気が良かったこともあって気持が良かった。カメラを持ってくれば良かった、と白戸さんが何度も言っていた。白戸さんは一眼レフカメラを２台と他に２台持っている。でもデジカメはまだ持っていないんです、と言っていた。<br />
　二人で妙義神社と中之岳神社に行き、あの形容しがたいゴールドのとてつもない大きさのエビス様をラストに、電車の発車時刻ぎりぎりで松井田駅にスベリこんだ。<br />
　今回はなにか白戸さんのバンブーロツドの宣伝ぽくなってしまい、申しわけない。それにちょっとお店を留守にして申しわけない。<br />
<br />
<a href="images/DSCN0143.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0143.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2007-12-11T12:39:10+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=408051">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=408051</link>
    <title>中山道の釣り旅　第15回　「 ＨｉＲｙｕ（飛竜）デビュー」</title>
    <description>　妥協しない人

　今年のシーズン前、地元の阿久沢さんがやってきて、「自分で巻いたフライを小板橋さんのお店で売ってもらうことはできますか」と言った。エー、阿久沢さんのフライをですか、と私は驚いた。
　地元で長い知り合いの阿久沢さんが釣りが好きだというこ...</description>
<content:encoded><![CDATA[
　妥協しない人<br />
<br />
　今年のシーズン前、地元の阿久沢さんがやってきて、「自分で巻いたフライを小板橋さんのお店で売ってもらうことはできますか」と言った。エー、阿久沢さんのフライをですか、と私は驚いた。<br />
　地元で長い知り合いの阿久沢さんが釣りが好きだということを、最初私は知らなかった。とくに地元の川にこだわって、釣りをしている。お店でマテリアルを買う時なども、真剣でほんとに自分で納得しないと買わないし、絶対妥協もしない。<br />
　リールを買ってもらった時のこと。阿久沢さんが欲しかったリールはもう生産中止でお店に２台しかなく、１台を見てもらった。実際には１台が正規で、もう１台はラインが巻いてあり、１度も使用したことはなくて、ディスプレー用にと思っていたやっだった。<br />
　阿久沢さんは、２台のリールを一生懸命に見てくれた。そして「小板橋さん、悪いんですけど、このラインが巻いてあるリールの方をゆずって下さい。」という。たしかに使ってはないけど良いんですか。お願いします。<br />
　私としては少し値引きをして下さいと言われるかなと思っていたら、何も言わず正規の金額を払ってくれた。<br />
　私は一生懸命リールからラインをはずし袋に入れて渡した。<br />
　ほんとに妥協しない人だ。私にはまねできないな。<br />
<br />
　40日で357匹<br />
<br />
　そんな阿久沢さんが、自分のフライをお店で売らしてくださいと言うのだから、自信があるのだろうな。そう言えば、いつもシーズンが終ると今年は何匹釣りました。と話してくれる。サラリーマンだからシーズン中に釣りができたとしても、土曜日と日曜日と祭日だけで、日数は限られている。その中で、40日で357匹とか、きちんと何匹と言ったんだけど私が忘れた。でも合計するといつも700匹以上と言っていた。<br />
　私なんか二桁なんて釣ることが少ないぐらいなのに、同じ地元の川で大したものだ。私なんか二桁に近くなると、あれ何匹釣ったかななんて分からなくなり、暑かったりしたら余計にそうで、もう一度きちんと勘定しなおすような騒ぎです。そんなに釣って勘定は大丈夫なんですか、と聞いてみたら、１匹釣るとそのフライはもうフライボックスに戻して、また新しく付けかえるそうだ。家に帰ったらそのフライを勘定して手帳に記入するそうだ。それなら間違いない勘定のし方だ。<br />
　その阿久沢さんが考えて、何年も使ってきたフライを、私のお店で置いて、売れたら売ってくれませんか、と言う。私はお店で今まで、自分の巻いたフライしか置いて売っていないから、こんなことを言われたのは初めて。私も基本的には悪くない話だが、１回お互いに良く考えましょう、下世話な話ですが、阿久沢さんも売って損しないように良く考えてください、と話した。（私も恥ずかしいが結構いいアルバイトなんですよね。）。<br />
　そして付け加えた。「ただし阿久沢さんのフライがどれだけ売れるかは未知数ですよ。とりあえずフライを一度見せてください。」<br />
<br />
　情熱と信念で巻き上げられたフライ<br />
<br />
　幾日かして阿久沢さんがフライボックスを１箱持って来た。<br />
　片側にＣＤＣのグレーのドライが40本、もう片側にＣＤＣのホワイトのドライが40本、きれいにセットされている。これは伊達にたくさん魚を釣る人のフライの巻き方ではないと直感した。これだけの数をこんなに均等に巻くことは難しい。やはり阿久沢さんはただものではない。フライフィシングが本当に好きなんだな。<br />
　それではお店で売らしてもらいますよと言うことで決まった。でも、お店に置いて、阿久沢さんのフライを真似る人が出ても知りませんよと念を押すと、「かまいません」と言ってくれた。<br />
　そうと決まれば、何とか阿久沢さんのフライが１本でも多く売れるようにお店としても一生懸命応援させてもらいます。阿久沢さんのフライパターンは何種類もあるわけではないし、こだわって１種類のフライなので、フライに名前を付けませんかとお願いしたら、気持ち良く「考えてみます」と言ってくれた。<br />
　幾日かして、「小板橋さん名前を付けました。　ＨｉＲｙｕ（飛竜）です」<br />
　阿久沢さんの説明だと、竜が空に向かって立ち登る様子をフライにだぶらせた。という。飛竜はフックが立つようにして流れ、ＣＤＣが笠を開いたように見える。フックはＴＭＣの＃17で魚は尺を超えてもＯＫと言っていた。飛竜はなかなか壊れないそうだ。１本税込420円で売ることになった。<br />
　飛竜は地元の渓流でこれだけの実績を積み上げ、阿久沢さんのフライに対する情熱と信念で巻き上げられたフライだ。阿久沢さんの人間性も込められている。飛竜を使うか、だれが巻いたかわからないマテリアルの質も分からないフライを選ぶか、それはフライマンの自由である。けして他のフライを貶している訳ではない。ようは魚が釣れればよい。<br />
　今度は私も、何とか阿久沢さんの飛竜の良さをアピールしなければならない。断られるかと思いつつ、「できたら渓流で阿久沢さんの釣り姿を撮らせてくれませんか。飛竜を地に付いた形でデビューさせて上げたいので」とドキドキしながら頼んでみた。<br />
<br />
　台風直撃の川で<br />
<br />
　上州漁脇は９月20日で禁漁になってしまう。１番最後の祝日の、敬老の日の９月17日、午後１時にお店に寄ってもらう約束ができた。しかし９月６日、群馬県は10年に一度という台風９号に直撃され、碓氷川も物凄いことになっていた。あんまり感心しませんが私もつい川を見に行ってしまいました。川の流れの物凄さに橋の上でお尻がむずがゆくなりました。<br />
　その日東京から知人が「台風はどうですかお店は大丈夫ですか」と電話をくれた。大変ありがたかった。「橋まで見に行きました」と話したら「それは危険ですよ」と良い意味で忠告してくれた。「ホワイト君はどうしましたか」。碓氷川の案山子のことまで心配してくれるか。現場は物凄いことになっていて私はホワイトのホの字も頭になかった。<br />
　松井田にはたくさん渓流はあるが、とても釣りをする条件ではない。ただ水の色だけは物すごく澄んでいてきれいなのが唯一の救いだった。その日はメチャクチャ暑い日で、それも午後１時の約束なので、阿久沢さんには悪いことをしましたが、私はシューズにジーパンで出かけることになつた。<br />
<br />
　元体操部と写真の額<br />
<br />
　川に着いて、阿久沢さんが色々自分の装備について説明をしてくれた。「肩こり症なので身に着ける物は最低限度に押さえている」と話してくれた。車の中にはロッドとリールそれにフライがもうセットされていた。<br />
　川は普段と違い、葦などがなぎたおされてキャスティングしやすくなっていた。阿久沢さんは身軽にササッと川に下りていった。実は阿久沢さんは中学生時代に体操部だったので動きがきびきびしている。今でも身のこなしがその当時をほうふつとさせる。<br />
　台風で魚がどこにいるのかわからない。<br />
　私は土手の上から一生懸命撮るが、近くには寄れなかった。しばらくして竿が曲がった気配を感じたので、あわててそ―と近づいてて見たら「ハヨです」。もうその時はリリースするところだった。普段からたくさん魚を釣っている人は、身のこなしや振る舞いがいちいち決まっている。<br />
　イブニングにも川を変えてやってみたがハヨしかやはり釣れなかったと、夜になってお店に寄ってくれた。私が撮った阿久沢さんの写真を見てもらった。「自分の釣り姿を撮ってもらったのは初めてだ」と言っていた。<br />
　現像してあげよう、私はそう思った。すぐ写真店に行き、２枚を２Ｌサイズに焼いてもらい、その足で100円ショップに行き額を探した。水色の縁で良い感じの額があったのでそれに決めて、お店にディスプレーして見ました。ちょっときどりすぎちゃたかな？<br />
<br />
<a href="images/DSCN0033.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0033.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<a href="images/DSCN0038.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0038.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<a href="images/DSCN0071.JPG" target="_blank"><img src="images/DSCN0071.JPG.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2007-11-10T12:07:45+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

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    <title>フライの盛り付け</title>
    <description>　バス用のフライがボックスから溢れるので整理してみた。ガサッとひっくり返すと何年も使っていないフライが沢山出てくる。もう使わないだろうというフライをピックアップして、使うフライをボックスに仕舞う前に洒落っ気を出して皿に盛り付けてみた。
　ん〜、何だかご...</description>
<content:encoded><![CDATA[
　バス用のフライがボックスから溢れるので整理してみた。ガサッとひっくり返すと何年も使っていないフライが沢山出てくる。もう使わないだろうというフライをピックアップして、使うフライをボックスに仕舞う前に洒落っ気を出して皿に盛り付けてみた。<br />
　ん〜、何だかごちゃごちゃしてる。スプーンとフォークの取り合わせもおかしい。どう見ても美味しそうに見えない写真になりました。<br />
<br />
<a href="images/071007-kubo.jpg" target="_blank"><img src="images/071007-kubo.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
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ウィンドノット（三重県）<br />

]]></content:encoded>
    <dc:subject>バスの雑誌</dc:subject>
    <dc:date>2007-10-07T11:27:34+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
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    <title>８月27日　ヒガンバナとスモール</title>
    <description>●自宅裏の坂道を下りきったところにＡ川がある。この辺りのＡ川の左岸にはサクラの土手があって、秋になると、そのサクラの根元ではヒガンバナが咲く。ヒガンバナは数千株も自生しているから、開花シーズンは河原が艶やかだ。川は橋を挟んで上流側が瀬、下流側はとろっと...</description>
<content:encoded><![CDATA[
●自宅裏の坂道を下りきったところにＡ川がある。この辺りのＡ川の左岸にはサクラの土手があって、秋になると、そのサクラの根元ではヒガンバナが咲く。ヒガンバナは数千株も自生しているから、開花シーズンは河原が艶やかだ。川は橋を挟んで上流側が瀬、下流側はとろっとした大きな渕を作る。渕は昭和40年くらいまでは天然のスケート場になったというが、近年は一度も凍結していない。<br />
●ヤマメ釣りでもと思ったが、こう暑くては骨折り損だろう。ならば、雑魚でもと夕暮れにヒガンバナ群生地の下手で竿を振った。夕焼け空の下で波紋が広がっている。着水と同時に毛鉤に魚が出て、あわせをくれたら寄ってきたのはカワムツだ。雑魚はいい。故郷に帰ったような、不思議と気持ちが和む。<br />
●茜の空色に合わせて、次は16番のオレンジアンドパートリッジだ。時間が流れる。まったりと渕の流れ込みに流していたら、「グン」とあたりがきた。あわてて糸をたぐるが、カワムツやヤマベなんかじゃない、数十倍の引きだ。どんどんたぐり寄せる。スモールだ。雑魚狙いでバスがきたから驚いた。ヒガンバナが咲いて、気温が下がって、河原から川遊びが消えたら、本格的に狙ってやろうと思っている。<br />
<br />
<a href="images/070901line.jpg" target="_blank"><img src="images/070901line.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><a href="images/070901bass.jpg" target="_blank"><img src="images/070901bass.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><a href="images/070901kawamutsu.jpg" target="_blank"><img src="images/070901kawamutsu.jpg.100px.png" width="100" height="75" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
報告：毛鉤丸（飯能市在住）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>やまべの雑誌</dc:subject>
    <dc:date>2007-08-31T20:14:35+09:00</dc:date>
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    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

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    <title>中山道の釣り旅　第14回　「ホワイト君追伸」</title>
    <description>　碓氷川の河原に立っている案山子のホワイト君のことを『フライの雑誌』に載せることになってからけっこう時間があったが、実際に『フライの雑誌』に出るまではなんとか踏ん張ってくれと、倒れないでくれと、私の心の中ではいつも気になっていた。
　すると写真を２枚載...</description>
<content:encoded><![CDATA[
　碓氷川の河原に立っている案山子のホワイト君のことを『フライの雑誌』に載せることになってからけっこう時間があったが、実際に『フライの雑誌』に出るまではなんとか踏ん張ってくれと、倒れないでくれと、私の心の中ではいつも気になっていた。<br />
　すると写真を２枚載せてくれるということが、しばらくして分かった。今まではだれが見てもなんとも思わない景色で、私だけの世界が『フライの雑誌』にエッセイとして写真も一緒に載ることになると、もしかして『フライの雑誌』の碓氷川のホワイト君の記事を読み、誰かが見に来てくれるのでは、と思う。<br />
　まさかとは思うが、でも私の心の中に可能性はゼロではないかもしれないなんてスケベ心が微妙にあるのが恥ずかしいが、自分で分かる。だからそんな思いが、『フライの雑誌』に載るまではホワイト君、なんとか踏ん張ってくれ、と気になっているのだと分かる。<br />
<br />
まっすぐ立ち、ズボンをきちんと履けていたホワイト君<br />
<br />
　そんな折り、いつものように朝ホワイト君を見ると、思った以上に斜めに傾いている。なんとか我慢のしどころで、あれ以上傾くとすこしヤバイかも知れない。私は遠くから見守るしかないが、約束の時間に遅れて来る人を待っているのになかなか着かないのと同じで、我慢が必要である。<br />
　するとお店に『フライの雑誌』の77号が届いた。たまたま今回は今号で創刊20周年を迎えます。これからもよろしくお願いしますと最後の方に書いてあった。<br />
　タイミングとは言え、こんな節目に載せて貰って良いのだろうか。なんて思うほどに、ホワイト君、とりあえず『フライの雑誌』が出るまで良く頑張ってくれた。ホワイト君は碓氷川の白鷺やウだけではなく、私の心までもしっかり見透かして踏ん張ってくれている。あのずるがしっこいウよりも、数段大人のようだ。<br />
　『フライの雑誌』が発売されてから１５日目の６月２日（土）の朝、ホワイト君を見るとやけに良く見える。アレーと思い良く見るとホワイト君が妙義山の方に傾いていない。すぐピーンと来た。まさかとは思っていたがそのまさかが起きたのである。<br />
　あんなに傾いていたホワイト君が、まさしくあの焼肉屋・白雲亭に向かって真直ぐ、白い部分が全部見えるように建て直されている。律儀にも、白雲亭に対してホワイト君が今度は背中を向け、橋と妙義山の方向に顔を向けている。<br />
　帽子も傾いていないで、きちんと真直ぐに直してある。それになんと、ズボンをきちんと履けている。私が見たときは、お尻の所のわらがむき出しだった。<br />
　可哀相だと思い直そうとしたが、帽子といいズボンといい細いテープでガチガチに巻いてあるので、なにか切る物がないととても直せるものではない。私はあきらめたが、直してくれた人はアウトドア系でナイフを持ち合わせていた人なんだろうな。結局、フライマンが直してくれたと私は思いたい。<br />
<br />
『フライの雑誌』の読者には紳士が多いのかな？<br />
<br />
　それにしても人間性が良く出ている。ここまできちんとするかと思うほど<br />
丁寧に直してある。今度は橋から見てホワイト君が正面に見える。その日はすこし風もありキラキラ光るビームもよく見えた。<br />
　ホワイト君が立っている場所は橋からすぐ下流だが、地元の人じゃないとすぐそばまで車で入られることは分からないし、橋のバックが妙義山だということも、『フライの雑誌』に載った白黒の薄い写真では分かりづらい。<br />
　見に来てくれただけでも嬉しいのに、曲がっているホワイト君を直してくれたなんて。橋からホワイト君の所まで行くのも、近いようで大変なんですよ、『フライの雑誌』の読者って紳士が多いのかな？　ちょっと褒め過ぎかな。<br />
<br />
　それはさておき、倒れそうだったホワイト君を直してくれたホワイト君ファンの方に、この場をお借りしてお礼申し上げます。ほんとに有難う御座いました。直してくれた人が地元の人か、遠くから来てくれた人なのか分からないのが、ミステリーである。『フライの雑誌』もまだ出たばかりで、私のお店ではいつも買ってくださる人達だけが読んでいるだけだ。後で聞いてみよう。<br />
　私の想像を越える嬉しいことが起きた。雑誌の力みたいなものを、身をもって体験できた。<br />
<br />
<a href="images/070821mrwhite.jpg" target="_blank"><img src="images/070821mrwhite.jpg.100px.png" width="100" height="71" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）<br />
<br />
<br />

]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2007-08-21T13:21:41+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
  </item>

  <item rdf:about="http://maruta.furainozasshi.com/?eid=306833">
    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=306833</link>
    <title>中山道の釣り旅　第13回　「第８回コッパデッレ　アウトストリケ」</title>
    <description>　「コッパデッレアウトストリケ」と聞いただけでは、何のことやらサッパリ分からない。この言葉を聞いて分かる人は相当のマニアックな人間だと私は思う。安中市で出している広報の中にこの言葉が載っていた。口に出して言ってみろと言われても、なかなか２、３回では覚え...</description>
<content:encoded><![CDATA[
　「コッパデッレアウトストリケ」と聞いただけでは、何のことやらサッパリ分からない。この言葉を聞いて分かる人は相当のマニアックな人間だと私は思う。安中市で出している広報の中にこの言葉が載っていた。口に出して言ってみろと言われても、なかなか２、３回では覚えられそうもない。<br />
　古そうな車が安中榛名駅に４、５台写っている。記事を読むと、昔の車のレースが行なわれるという。私の地元の安中榛名駅がチエックポイントになっている。また近くの国衛や湯の川温泉が通過経路と書いてある。たしか以前、テレビで嬬恋方面がそのコースになっていて見た記憶がある。その時、嬬恋を走るなら私の町も走らないかなと思ったことを思い出した。<br />
　さっそく事務局にＴＥＬで聞くと、国衛や湯の川温泉は通るとはあまりはっきりは言えないんです。ただ安中榛名駅はチエックポイントなので車が時間調整をします。そこなら確実に車を見られますよ、と教えてくれた。<br />
<br />
新幹線の安中榛名駅には、人間ではなくタヌキが乗っている<br />
<br />
　レースの日、長野新幹線の安中榛名駅に向かった。ここには駅ができる前に１回だけ行っただけだ。<br />
　昔聞いた話だが、在来線の信越本線安中駅のほうは、駅を作る時にあの黒い固まりが黒い煙をはいて来るのが地元住民に抵抗感が色々あったらしく、当時の町のメイン通りから、はるかかなたに作った。今でもそれが不便さを感じさせている。現にいま町の中に駅があったら、こんなに町がさびれることはなかったのではないかと私は感じている。バイパス道路の方には、大型店や今流行りのお店がどんどん出来ている。２車線になるところも増えてきている。<br />
　昔のＤＮＡが今も生きているのか笑っちゃうが、今度の長野新幹線・安中榛名駅は、不安になるぐらい山の中にある。なんでこんな所に駅ができたのか。安中駅から高崎駅までは車で10分ぐらいで行ける距離にある。今日も駅に行っても切符を切る人を１人見ただけだ。<br />
　新幹線は一日に何本も止まらないし、お客が人間ではなくタヌキが乗っているとの笑い話がある。<br />
<br />
あの何とかかんとか言う名前の意味は分かりますか<br />
<br />
　午後３時ごろ駅に着くと、何人かが「もう来たか」と言う感じで私の車を見た。ギラギラした真剣な目つきで見て「なんだ違ったか」と言う感じだった。たしかに私の車も古いが、クラシックカーというほどではない。チエックポイントを駅員に聞くと、駅の裏側にある駐車場がそうですよと教えられた。<br />
　地元の私だが、そこには初めて行く。頭の上を新幹線が通るようになっていて、ガード下という感じ。電気がついていたかどうかは忘れたが何だか薄暗い感じがした。そこを出ると今にも雨が降り出しそうな空なのに、やけに明るく感じた。<br />
　時間がまだ早いせいか、まだ観客らしき人もちらほらいるだけだ。赤い帽子をかぶった係員のところに挨拶をすると、４時過ぎになりますよ、と教えてくれた。そうすると近くにいた観客が「おれなんか２時から来ているんだぜ」なんて語気を強めて言う。それを聞いた私も少し疲れた。係員の２人とも良い人で私の話に良く付き合ってくれた。広告代理店の人だと言っていた。<br />
　「あの何とかかんとか言う名前の意味は分かりますか」と聞くと、「あれはクラシックカーレースと言う意味らしいですよ」と初めて教えて貰った。「あの何とかかんとか」で通じる所が良いですよね。係員さんは自分ではもちろん言えるのだろうに、「コッパデッレアウトストリケ」とは言わず、私に意味だけを教えてくれた。<br />
　一番遅い車が今やっと渋川のチエックポイントを出発したところだそうだ。まだまだ時間がかかりますよ、エー、疲れるなー。<br />
<br />
内山川、小坂川、ヤマメ、イワナ、ハヨ、クマ、そしてクラシックカー<br />
<br />
　パンフレットはあるのですかと聞いたら、１冊渡してくれた。ありがたい。自分の車に戻りパンフレットを開いた。あれあれなんだ、軽井沢浅間プリンスホテルを朝９時にゼッケン１号車より60秒間隔でスタートとある。<br />
　なんだ、それならもしかすると湯川も通ったかも知れないし、内山峠も通ったかもしれない。<br />
　内山川は先行者がいなければ、ヤマメ、アマゴ、イワナの渓流釣りがけっこう楽しめます。しかしアオダイショウなどのヘビが川を泳ぐとピタとアタリが止まることがあります。群馬県側の内山峠には大型車が多く、ピタと後ろに着かれてあおられ、非常に危ない思いをします。クラシックカーの選手がいやな思いをされなければ良いが、と心配になる峠です。<br />
　このコースなら多分、小坂川も通るだろう。その辺は下仁田ねぎや下仁田コンニャクが全国的に有名だ。小坂川は狭い川で、両サイドが石垣などになっていてそこに人家があり、上から犬に吠えられることも多い。調子づいて上流に行きすぎると、クマに襲われることもあるので程々に。<br />
　川沿いに道路を上がっていくと第１チエックポイントの中之岳駐車場とある。妙義山で１番高い駐車場だ。<br />
　そこの中之岳神社は何年か前、ずいぶんふつり合いな大黒さまか良く分からないが、ゴールド色の大きい銅像ができていてビックリした。神社とどういう関係なのか分からないが、とにかくビックリしますよ。事故がなく良い成績を取れますようにと、朝１番に御賽銭を上げてお祈りをした選手もいるかもしれないな。<br />
<br />
第２〜第７チェックポイントを紹介します<br />
<br />
　第２チェックポイントは、もみじ平総合公園とある。なんだ、ここも私のお店から15分もあれば着いてしまう所ではないか。妙義山も近い。<br />
　もみじ平総合公園には、高田川に沿って行くこと。川は狭いが深い所もあり、ヤマメも釣れるがハヨが多い。最近はハヨが昔ほど釣れない川が多いので貴重だ。<br />
　もみじ平総合公園の隣りは、おかいこのまゆの形をした屋根の、福沢一朗記念美術館だ。福沢一朗さんの生まれ故郷なのに他の美術館や他の市の方が、福沢一朗さんの良い作品をたくさん保存していると言うのん気な市である。向かいには県立自然史博物館があり恐竜の大きい剥製が動いたりする。<br />
　さらに野球場などもあり、まさしく行政の箱物全盛期の時の現場その物がもみじ平総合公園だ。そこが第２チェックポイントだ。<br />
　利根川をわたった群馬県庁が第３チェックポイントになっている。県庁の建物は飛び抜けて長く高い。周囲の他の建物はそれほどでもなく私は違和感を感じる建物だ。でも県庁の裏を流れている利根川はサクラマスやサケなどが遡上してくるので、スペイキャストで大きい魚が釣れる（サケを釣ることはできません）。<br />
　前橋市内を通過して、第４チェックポイントは赤城高原クローネンベルク。ここでお昼の食事をとるそうだ。その辺はフライとルアーの釣堀が集中していて、みな潰れるのではないかと思わせるぐらい激戦区だ。何軒もある。<br />
　それから午後の部になり、渋川の第５＆６のチェクポイントを越えて渋川スカイランドパークを回り、お待たせしました、ようやくいま私がいる長野新幹線・安中榛名駅の第７チェツクポイントに来ましたよ。天気の方が今にも泣き出しそうでカメラが心配だ。<br />
<br />
自分が行って後ろから押してやらなければ駄目かな<br />
<br />
　到着時間がだんだん近づいて来たら、がやがやしてきた。駅の通路を渡って観光客らしき人々があつまり始めた。あれー、見たことがある同じ町内の人が家族連れで来ている。あの人はこんなレースに興味があるんだ。知らなかったな。<br />
　すると彼は私に「歩いて来たのではないでしょうね」と言った。まさか安中榛名駅のタヌキじゃあるまいし、でもその人は真面目な顔だった。というのは、彼とはいつも、私が朝早く運動をしている時に会うからだ。そう言えば、彼はシャレた外国のジープに乗っている。あー、そうか、じゃあここヘ来るわけだな、と自分的には納得した。<br />
　観客の人が係員に「スピードの方はどうなっているのですか」と聞いたら、「ゆっくり走る分には構いませんがスピードを出しすぎると捕まりますよ」と教えられていた。スピードを競うレースではなくて、自分が申告した時間に一番近い選手が優勝ということらしい。なんだかその時の「スピード」という言葉がやけに頭に残った。<br />
　黒色のオープンカーが先導車として一番先に入って来た。後ろに大きいミッキーマウスのお人形（名前が分からない彼と彼女）を乗せている。<br />
　しばらくすると、クラシックカーが次から次へとチェックポイントに飛びこんでくる。スポーツカーが所定の位置に止まると、ぞろぞろと皆が近づいて、バチバチ写真を撮っていた。<br />
　私は、手前で車が通る様子をカメラに収めた。驚いたことには、クラシックカーということだから大分古くて見るからに塗装や部分的に痛んでいるかと思っていたのだが、走ってくる車はどれもピカピカに手入れされている様で、新車もビックリと言う感じだ。中には「自分が行って後ろから押してやらなければ駄目な車があるかな」、ぐらいに考えていた自分が恥ずかしい。<br />
　参加しているクラシックカーは、全部で50台か51台ということらしい。古いのは50年以上前の車もある。人気のある車種は人だかりが凄い。ほとんどが外車で前から見るとそんなに違いはないように見えるが、大きく違う所は後ろである。<br />
　人間も、つい顔やプロポーションに目や気持ちが行きがちだが、見えない内面が車で言うと前から見えない後ろであると、私には感じた。ほんとに後ろはヘエーと言うほどに皆個性があつた。次回は後ろを意識してカメラに撮ろう。<br />
　最後に相当遅れていたゼッケン30番が入って来た。遅れているせいか、チェックポイントを通過しただけで出て行った。私もそろそろ帰る仕度をして、自分の車に乗り、まだなんとなく熱気が漂うチェクポイントを後にした。<br />
　するとまだ駅の近くで、１台止まって夫婦か彼氏と彼女か分からないが、土手に腰掛けている二人が目に入った。レースを楽しんでいるようで微笑ましく感じた。田舎風の道路にクラシックカーが通るのを待ち構えているカメラマンもいた。慣れているな、という感じだ。<br />
<br />
バンブーロッドをベンツの横に寝かせ、こちらを睨む人<br />
<br />
　その辺には人家がない。私の車の前に２台、ゆっくり走る地元のおばさんの車があり、その間に挟まれて１台、クラシックカーが走っていた。ヘえ、まだこんな所を走っているのかなと思った瞬間、そのクラシックカーは道路が長く続いていたせいもあったのか、急にスピードを上げて、おばさんの車を抜き、アッというまに長い直線の道路から消えた。<br />
　私はそのとき、このクラシックカーレースがいやになった。<br />
　レースの趣旨に反する行動を取って良いのだろうか、ほとんどの選手が真剣に楽しんでいると思うなかで、こういう行動を目の前で見せられると、車の維持費や金額も相当するのだろうが、なんと心が貧しい人なんだろう、と思う。やはり個人個人の心はお金じゃないんだな、貧しい心というものは本人には分からなくてもつい出てしまうものだな。<br />
　何年も前のことになるが、軽井沢・湯川の広戸ダム付近で、車を駐めてはいけない場所に、ベンツを堂々と駐車して、バンブーロッドをベンツの横の地べたに寝かせ、こちらをにらみ、近づいてバンブーロッドを踏むんじゃねいぞと言う顔を私にしてみせた人がいた。<br />
　そんな顔をする前に、大切なバンブーロッドならベンツにたて掛ければ踏まれることもないだろうに。ベンツが傷つくから、それもいやなのかな。ちゃんたて掛ける道具もあるのに。<br />
　いったいこの人は湯川にバンブーロッドを持って何をしに来たのかなと思っていたら、今度は入ってはいけないポイントにいきなり立ち込んで、キャステイングを始めた。ちょっと離れたところにいたフライマンが、あ然としていたのが私には見えた。キャステイングも釣れるようなキャステイングではなかった。<br />
　高い車や高い道具を持っているから、マナーを守らず自分勝手なことをして他人に迷惑をかけて良い、ということにはならない。<br />
　こんな人はごく一部の人たちだけだと信じたい。<br />
　クラシックカーレースがいやになった瞬間、私の頭の中にこんなことが思い出された。<br />
<br />
<a href="images/car78.jpg" target="_blank"><img src="images/car78.jpg.100px.png" width="100" height="72" alt="" class="pict" /></a><br />
<br />
アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2007-08-14T12:29:18+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
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    <link>http://maruta.furainozasshi.com/?eid=295239</link>
    <title>中山道の釣り旅　第12回「朝一番のプロポーズ」</title>
    <description>　午前６時30分ごろ、まぶしいほど天気がよい。小板橋さんの畑を、何か黒い影がものすごい速さで通ったのが見えた。植えてある緑が切れたところから、その黒い物体がまた姿をあらわした。

今日は幸運な日

　すぐに分かった雄のキジだ。鳴いている。今度は大きい茂み...</description>
<content:encoded><![CDATA[
　午前６時30分ごろ、まぶしいほど天気がよい。小板橋さんの畑を、何か黒い影がものすごい速さで通ったのが見えた。植えてある緑が切れたところから、その黒い物体がまた姿をあらわした。<br />
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今日は幸運な日<br />
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　すぐに分かった雄のキジだ。鳴いている。今度は大きい茂みに入り私からは見えなくなった。でもまた出て来るのではないかとその近くを眼で追っていたら、草むらと同系色のベージュの色をした、普段見かけない大きさのやけに尾羽根が長い鳥が、枝ではなくその枯れた低い草むらに、ドスンと言う感じで舞い降りた。<br />
　キジの雌だった。私の中ではキジの雌はハト感覚だったので、尾羽根が長いという感覚は頭の中にはなかった。なにせ雄は、尾羽根も長いし大きいし色も派手だ。その印象が強いので雌の尾羽根の長さに変に感心した。また雌は色が地味なので、今までだって近くにはいたのだろうが、見つけることはできなかった。<br />
　今日は幸運な日であった。<br />
　とにかく雄は色が派手で、私的には、もう満腹でこれ以上食べられないのに、口から食べ物を押し込まれるような感覚だ。変なたとえで申し訳ないですね。それにあの甲高い声では人間の狩りのよい餌食になってしまう。雄が何だか気の毒な感じに思えてきた。<br />
　それにくらべ、雌は飾り気がない。今日、雌だと分かった瞬間何にも考えずになんて奇麗なんだろう、と感じた。山鳥に似ているが、普段お目にかからない色合いだ。スッとしたプロポーションも影響しているかもしれない。<br />
　それにしても、こんな地味なのに奇麗に見えるのは、なんなんだろう。シンプルイズザベストと言うが、それを碓氷川の雌のキジに教えられるとは思わなかった。<br />
　私の脳も雄のキジ並みか。<br />
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モデル並みにウオーキングする雄<br />
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　現場ではよく見ないと分からなくなるぐらいに、枯れた草むらと同系色だが微妙に雌が動いてくれるのでなんとか分かる。そちらに気を取られていたら、さっき見失った雄が小さな堀を渡って、雌と反対側にきたのが分かった。<br />
　もしかしてこれから面白くなるのかなと思ったら、期待に答えてくれるんですよ。雄が堀の幅30センチぐらいのコンクリートの縁を歩いて、反対側の雌の方に向かった。まるでモデル気分で３メートルぐらいを、３回ぐらい行ったり来り。<br />
　ＮＨＫの教育テレビで増田明美さんが美しいウオーキングの方法を放送しているが、まさにそれと同じ歩き方に見えたのは、私だけかもしれませんが。おへそを斜め上から、引っ張られている感じで歩くと、堂々と胸を張って歩く感じになるそうです。また歩幅をいつもより大きく取って歩くのもいいそうです。キジの雄が、まさしくそれをやってのけている。ほんとに凛々しく見える。<br />
　しかし雌もしたたかです。<br />
　雄が反対側の堀の草むらでいくらかっこ良く歩いて見せても、「私を食わせていけるだけの能力と度胸はあるのかしら」と、あの小さい頭の中でもの凄い勢いで考えているのかな。私には遠くからしか見えないからその微妙な感覚は想像するしかないが、けっこう冷静に判断するのだろうな。<br />
　生き物の雌の本能がそうさせるのか分からないが、雄だってＮＨＫを見て教えてもらったわけではないのに、見事に雌の前でウオーキングをやってのけた。しかし雌は無反応なので、そのうち雄がシビレを切らした。<br />
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雌がひじ鉄、雄ショック<br />
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　雄がとうとう堀を飛び越して、雌に近づいた。雌はその辺をうろうろしたが、まだ付きまとうので、雌も堀を飛び越えた。それでも雄がついてくるので雌はとうとう奥の手を使った。<br />
　あの雄より短い尾羽根を目一杯開いて、さらに雄に近い側の羽を同じように繰り出して威嚇した。やはりどの世界でも、いやな時はいやと抵抗されるもんだな。人間で言えば彼女が彼氏にひじ鉄を食らわすって感じかな。<br />
　その後も雄は、雌の後ろか左側をずっと付いて回っている。<br />
　さっきまでの堂々とした、あの胸を張って歩いた同じ雄キジとは思えないぐらいにおどおどとして、とぼとぼ雌の後を付いていくだけだ。雌は雄より小さいのに、たしかに堂々として雄をリードしているのがこの私にも分かる。何だか自分たち人間の世界に良く似ているような気がしてきた。<br />
　若い時は見た目が優先したり、男も腕力で俺について来いと言わんばかりだが、何年もしない内に、なんだか若い時と違うなと自分で気が付いた時にはもう天下は逆転している。そんな夫婦も少なくはないのではないかと、ゾーッとした。<br />
　竹やぶに邪魔されて、キジたちの行動が見えなくなった。その頃は朝日が強く当たりこちらの影が長く遠くまで届くようになっていて、自分でも気がついてはいたが、つい頭がかゆくなり頭をかいてしまった。そのとき雌の近くが一瞬暗くなった。あーいけねえと思ったら頭をかいた自分の影だった。<br />
　後は竹やぶの中、やはりなかなか自然界の大事なところは見せてもらえない。<br />
　だがキジの雌が地味だがあんなに奇麗に見えるということ、そしてキジたちが意外と人間くさいところも教えてもらった。<br />
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<a href="images/070801-kiji.jpg" target="_blank"><img src="images/070801-kiji.jpg.100px.png" width="67" height="100" alt="" class="pict" /></a><br />
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アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
]]></content:encoded>
    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2007-08-02T12:29:55+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
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    <title>中山道の釣り旅　第11回「子犬の散歩の女の人」</title>
    <description>　白雲亭の前で挨拶だけはしていた女の人から、初めて話し掛けてきてくれた。
　会話の中で私が、
「最近初めてキジの雌を見たんですけど雌は鳴かないんですよ。だからなかなか見つけることができないんですよね」
　と言ったら彼女が、
「そう、雌は鳴かないと言って...</description>
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　白雲亭の前で挨拶だけはしていた女の人から、初めて話し掛けてきてくれた。<br />
　会話の中で私が、<br />
「最近初めてキジの雌を見たんですけど雌は鳴かないんですよ。だからなかなか見つけることができないんですよね」<br />
　と言ったら彼女が、<br />
「そう、雌は鳴かないと言っていますよね。実は私、この間草むしりをしていたら卵を抱いているキジを見ましたよ」<br />
　と言った。<br />
<br />
　やっと降りました、というキジの雌<br />
<br />
　私はいつも白雲亭の上から、ホワイト君やキジの雄や鵜やシラサギを、タカの目のつもりで見ているが、キジの雌は地味なので、枯れた木々や葦などと色が同化してしまい、何年も見つけられなかった。<br />
　やっとキジの雌を見つけることができて、地味っていいな、と思った。シンプル・イズ・ザ・ベストとはよく言うけど、こんなに強く自然からそのことを感じたのは初めてだ。キジは雄が派手だけに、よけいに強くそう感じてしまうのかもしれない。<br />
　その日、朝日が強く当たっている地面に、いきなりキジの雌が空から不格好に着陸して来た。まるで上から小さいゴミ袋でも落として、１、２回ゴロゴロところがったわけではないが、そんなイメージでやっと止まった感じだった。ハトよりは大きく見えた。<br />
　私は普段から鳥を見ているが、ほとんどが木の枝や電線に逆噴射のように羽を羽ばたかせて、きれいに止まる。体の大きいハトが地面に舞い降りた瞬間を見ても、そんなに不格好には見えない。<br />
　そこは枯れた草や葦などが落ちていて足元が不安定な場所ではあったが、やっと降りました、というキジの雌の姿に、私はエーと思った。<br />
<br />
　サクラマスを何年も釣れないフライマンの心境<br />
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　彼女は、草むしりをしていて雌のキジが卵を抱いている所に出くわすなんて、どんなタイミングだったのだろう。おまけに、携帯で写真まで撮れたんだそうだ。画像は少し荒いですけど、と話してくれた。<br />
　私が思うに、携帯をかざしてそろりそろりと近づいていった彼女は、「ごめんね、脅かして。写真だけ撮らせて」と、ドキドキしながらシャッターを切っただろう。キジの雌も卵を守るために緊張して、体や足に力が入ったのではないかな。<br />
　同じ人間でも女性だから、ギラギラした強い男よりはマロヤカな視線だったのかも知れない。サクラマスは地元のフライマンも何年もなかなか釣ることができないと聞くが、私は彼女から雌のキジの話しを聞いて、サクラマスを何年も釣れないフライマンの心境を、一瞬にして共感できた。<br />
　私は、うれしくなって、<br />
「実は恥ずかしいのですが、ここから見たホワイト君とウとシラサギと雄キジのエッセイが雑誌に載るんですよ」<br />
　とつい言ってしまった。<br />
　雑誌が出るまでに幾日かあったが、不思議とその日から１回も会わなかった。とうとう雑誌が出たので、翌朝布製のポーチに入れ、肩から斜めに掛けた。多分１週間ぐらいは彼女とすれ違って会えないかもしれない感覚で、運動に出発した。<br />
<br />
　テールとは尾っぽのことです<br />
<br />
　旧道を曲がり少し歩き始めたら、なんだか犬の気配が後ろからする。<br />
　振り向いてみると、小さい２匹の小型犬が体に洋服をまとい彼女を引っ張るようにこちらに向かって来た。<br />
「あーどうも」<br />
　私は10メートルぐらい戻り、あのー出たんですけど、と雑誌を開いて渡した。<br />
　すると彼女は「小板橋さんて言うのですか」と言った。それから目線がお題目に行ったようで、<br />
「ウイングケースって、なんですか」<br />
　と尋ねてきた。<br />
「ああそうですよね。専門用語は分からないですよね」<br />
　専門用語の前に、彼女は私がフライショップをしていること自体を知らないわけだから無理もない。私は、<br />
「釣りの毛ばりで、虫の背中で硬くて少し黒い部分に、小さい羽が納まっているところをウイングケースと言うんですけど」<br />
　と説明した。でも彼女はフライをやっていないのだからそんな言い方をしてもやっぱり分からない。私は言い直した。<br />
「そうだ。セミの背中って、黒っぽく固い感じがありますよね。そんな感じを連想してもらって、その中に羽が納まっていると思ってください。それがウイングケースというものです。そのウイングケースを、私が拾ったキジの尾羽で作るというお話しです。また、テールとは尾っぽのことです」<br />
「ともかく、後でゆっくり読ませてもらいます」<br />
　と彼女は言った。<br />
　彼女が言うのには、埼玉にいる妹がホームステイを率先的にやっていて、この間もアメリカからプレスリーのそっくりさんが来ていたんだそうだ。その妹の旦那が私にそっくりなんだそうです。<br />
「だからいつも会うときに、他人様とはいつも思えなかったんですよ。妹の旦那もひげを生やしているんです。ほんとに良く似ている。妹の旦那は１回ひげを剃ったことがあったんですけど、皆からひげがあったほうが良いと言うことでまた伸ばしているそうです」<br />
「世界には３人はそっくりな人がいると言いますからね」<br />
　私は言った。<br />
<br />
　そこにどーんと妙義山が横たわっている<br />
<br />
　そんな話しをしている間に、犬が電信棒におしっこをかけたくて立ち止まろうとした。彼女はロープを強く引いてやめさせた。わざわざ私のペースに合わせるためだ。そんなことをしなくてもよいのに、なんて思っていたら、分かれ道まで来てしまった。じゃあどうも、と、ワンチャン２匹と彼女と別れた。<br />
　似ているといえば、いやになっちゃうんだけど、今読んでいるフライ関係の本のなかに、自分が見て自分ではないかと思ったぐらいにそっくりな人が出ている。顔だけではなく、顔ににじみ出る気持まで私が見た限りは似ている。近い内に、雑誌に出ていたでしょうと、何人かのお客に言われそう。まいったな。<br />
　次の日、カメラを担いでいったら彼女に運よく会えたので、白雲亭の前で写真を撮らせてもらった。♀はモモちゃんで、５月15日で６才。活発でなかなか写真を撮らせてくれない。♂はアンリーで６月17日で８才になる。こちらはうろうろしないですぐに撮らせてくれた。ワンちゃんの名前も教えてもらえた。写真ができたら差上げますよ、と言って彼女と別れた。<br />
　ほんとに白雲亭の前は、色々な人に会うことができて、不思議な場所である。人ばかりではなく、ホワイト君や色々な鳥たちにも会うことができる。<br />
　碓氷川の流れが奏でる音色が、これがまたいいんだな。<br />
　そこにどーんと妙義山が横たわっている。<br />
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<a href="images/070718.jpg" target="_blank"><img src="images/070718.jpg.100px.png" width="66" height="100" alt="" class="pict" /></a><br />
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アンクルサム（群馬県安中市松井田町／電話027-393-2196）
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    <dc:subject>中山道の釣り旅　</dc:subject>
    <dc:date>2007-07-18T11:48:36+09:00</dc:date>
    <dc:creator>「マルタの雑誌」について</dc:creator>
    <dc:rights>「マルタの雑誌」について</dc:rights>
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